たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

忘却の旋律 オリジナルサウンドトラック*2


今期観ているアニメでBGMが気になっているのは,MADLAX忘却の旋律だったりするんですが,サントラを買ってみたので,ちょっとレビューします。実は月に4,5枚はCDを買い続けているわたしですがアニメのサントラを買うのは20年以上ぶりではないでしょうか?,ゲームのは数枚ほど持ってますが。
わたくし事ですが,音楽の方を主の趣味としている身としては,アニメ自体の作品のイメージが付きまとい,冷静に音楽評価が出来ないサントラは結構鬼門だったりするのですが,まぁこの二作品については,それもいいかと…。MADLAXは音楽自体がすばらしいと思ったんですが,忘却の旋律に関しては音楽というより音楽の作品のなかでの使用方法の方が白眉だったりします。
というわけで,こちらに関しては音楽自体を絶賛するつもりはありません。ですが,サントラとしては非常に粒の揃った曲がしかも多彩に集められていると感心しました。
忘却の旋律のサントラは桑野聖というバイオリニストと周防義和というギタリスト(ただしふたりともうち込みやキーボードもやってるようです)によりつくられてますが,二人の曲は明らかに傾向がはっきりわかれていてわかりやすいです。忘却の旋律にはバイオリンをフィーチャーした弦楽奏の様な曲と,エレクトリックを多用した不思議な雰囲気を持つ曲があってそれがうまく番組に使われていると思いますが,その傾向の違いはそのまま作曲者の違いだったりします。特に周防氏の曲は様々な手法を用いて多くのイメージを提供していて,忘却の旋律の世界観をより深くしていると言っていいでしょう(もっともそれを敢えてミスマッチに使用している演出もあって,スタッフの凄さを感じますが)。また桑野氏の曲はタイトルに含まれる「旋律」にまさにマッチした,そしてボッカたちが聴いているであろうメロディに呼応するように王道の弦楽サウンドを聴かせてくれます。
この二つのカラーが合わさってこそ,忘却の旋律たらしめるBGMができあがっていると言えるでしょう。この参加した二人の作曲者もそうですが,その人選もすばらしいのだなぁとあらためて思いました。
P.S.しかし周防氏の曲のタイトルは音楽用語が出てきてそのまま曲でつかっていたりしてわかりやすすぎます(^^;)。