ちょっと他のところ向けに書いたアニメとはほとんど無関係の文章ですが…,ついでにこっちにもアップします。
リンク先は忘れてしまいましたが,ちょっと前にどこかでロボット工学をやってる大学生が大学でメイドのロボットを作ってる…っていう映像を見ていて,その動画に「不気味の谷」というキーワードが使われてました。
「不気味の谷」については,リンクしたところを読んでいただければわかりますが,その谷を克服(?)するのにメイドロボを使ったのは,まぁネタとしてその時は笑っただけでした。
ですが,最近また初音ミクという歌声合成ソフトが売れてるらしいって話を読んで,あぁーこれも不気味の谷と関係あるなぁ…と思ったので,ちょっとこの話を。
わたし自身は音声合成とかはやった事ないのですが,知り合いにそういうのをやってる人がいて,合成音声を聞くことはよくあるのですが,やっぱりリアリティを上げていくと,かえって不自然…というか,中途半端にリアルだと違和感を感じるあたりというのがあります*1。で,ちょっと今回の初音ミクの件は果たして不気味の谷を乗り越えたのだろうか?と。
どうなんでしょう?。一瞬,アニメの声優を使うことにより,乗り越えたのか?とかとも思ったのですが,実は逆で,声優を使うことにより,人間のコーパス*2を使いつつも,非人間的の領域,つまり谷より「機械的」の領域にとどめることにより,受け入れられたのではないか?という気もします。ついでに書くと,初音ミクというのも一種のバーシャルアイドルともいえるけど,アニメ絵にすることにより,別にリアリティが求められないというか…その領域のまま受け入れられるってことなんじゃないかと。
つまり,最初のメイドロボの話にしても初音ミクの話にしても,萌を使うことにより不気味の谷を埋めたのではなく,谷の手前に谷を埋めなくても市場価値がある場所を作ったのではないか?という気がします。つまり小さい丘であると。したがって不気味の谷の手前に「萌の小丘」があるってことですね:-)。まぁ実際確実に市場がある領域なわけで。日本のビデオゲームだって,3Dじゃなくて,アニメ絵にすることにより成功してるわけですし…。
あと最近はアニメとかと無関係な一般向けの放送とかそういうのにも声優とかアニメ絵とか使われて来てるので,実は不気味の谷越えないといけないわけでもないのでは?という気もします。まぁwikipediaにあるように不気味の谷にも異論があるようなので,結局のところリアリティ向上がなんで必要なのかどうか良く分からないな…とおもうのでした。