たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

惡の華 全体を通して

今期の変態モノ三本のうちの一つ。変態をキーワードにしてるようで,実は中二病ものでした,という気もしないでもない。田舎で周りと自分を「違う」と思う自意識の高い主人公が同じように考える女子に出会い,若者らしい暴走を繰り返す…という話。原作は読んでません。
ロトスコープで話題になりましたが,わたし的にはこの技法の使用は成功だったと思ってます。しかも絵柄もアニメらしくも無ければ実写的なリアルさも無い微妙なあたり,いわば不気味の谷に落ち込んでいるような(笑)。
これを普通に萌え絵でやると,ぜんぜんリアリティが無いし,痛みも感じない,逆に実写でやっちゃうと,痛すぎるか,逆にこじんまりしてしまう様に思いました。実写の映画の青春モノでこういう中に病的なものって従来からあったような気がしますが,若い俳優を使ってやるとどうもこじんまりするというか,学芸会的になってしまう,それがアニメでもなく実写でもない様な微妙な絵柄でやっていることが,見ているこっちが勝手に補完して自分のリアルを投影してしまうような,そんな感じがしました。
ストーリ的には番組中の感想で書いていたように,とにかく高男が次々と間違った選択をしていくところが,痛いというか,中学生らしいというか。自分は中学生時代ココまで純だったか,おろかだったか,それとももっと冷めていたか,どっちだったかなぁ…などと考えながら見てました。
続編を作るのか良くわかりません。また他の作品でこういうのが出てくるのか良くわかりません。まぁでも新しい試みとしてこの作品が作った作品の形はとても興味深かったと思います。見たことがないものを見たいという私の欲求は満たしてくれました。ありがとうございます。