たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

僕だけがいない街 12話 (最終回)

八代に記憶が戻っていることを宣言した悟。八代は悟に犯行を邪魔されたことを語り,悟は八代を理解してるのは自分だといい追い詰めていく。しかし八代は悟の携帯を奪い更に別の犯行を仕掛け,悟を葬ろうとする。しかし自ら悟は屋上から飛び降りようとするが,八代はそんな悟を止める。屋上から落ちた先には仲間が悟を受け止めていた。八代は殺人未遂で逮捕。その後,悟は漫画家として成功し,北海道の友達とも交流が続いている。そんな中唯一昔の自分から消えていた愛梨とふと出会う…という最終回。
綺麗に終わったと思うが,あぁ,そう終わるんだ…と思ったことも多かった。つまり意外性があって面白かった。
前半は悟の回想や,悟がいない街にも仲間がいて,仲間として育っていたという描写は熱いモノがあってよかった。一方,八代の行動はある種不可解で,悟を一旦殺そうとしたものの,八代にとって必要な存在になっていたのだろう。15年間犯罪を行っていないのであれば,悟への殺人未遂で受ける刑とかたかが知れてると思うのだけど,大丈夫なんだろうか?。出てきた後,悟を追いそうな気がするが,自分の糸が切れたのをみて,考えが変わる?。
当初八代を排除して,現代に戻るのかと思ったが,結局八代を捕まえたのが26歳の時ってことで,そこから現在に戻れない,もうそのまま時を過ごすしかないのか…というのが意外だった。ただ15年間眠っていて義務教育も終了してないのに,感じも読めて世間の常識も知っている悟はオーパーツだけど良いんだろうか?(苦笑)。鋭い母親もこれに関して何も言わないのが気になる。それから15年間悟のために費やした気の毒な気もするし,仕事もコンビニの店員とかをやっていたようだから,元の世界線よりも貧乏な気がするんだけど,その分新たな世界線では悟が成功してるからいいのか。まぁ親の心情としては,子供が成功して一人前になるのであれば,自分の人生が犠牲になるのはいとわない親もいるというか,佐知子はそういう親の様な気がする。順調に仲間を得て仕事でも成功していく悟を見ていて,愛梨との日々は戻ってこないのか…とは思ったが,そこは最後に希望を見せて終わった。でも橋の下で出会うだけで,元の世界の様に仲良くなれますかね(苦笑)。
この作品では,世界線をたどり直し,同級生の死,
母親の死というなかったことにする物語だけど,すべて無かったことにするという意味では,シュタンズゲートと似ている。ただその結果歩んだ人生が,それはそれなりに壮絶だし,15年かけて世界線を修正した,というあたりはシュタインズゲートはまた違った物語の深みがあるなと思った。
ちなみに「僕だけがいない街」というタイトルは悟だけが死んで他の大事な人たちが生き残るというオチなのか?と思ったらそうではなく,僕がいなくても,友情は育まれた…という意味でよかった。
とにかく話の先が気になり毎回緊張感をもって楽しくみれた。とてもよい作品だったと思う。お疲れ様でした。