ニンジャゴーシティには定期的にガーマドンという悪者がやってきて街を襲うが,毎回6人のニンジャが追い払っている。緑のニンジャであるロイドはガーマドンの息子で学校のみんなから嫌われているが,実はニンジャの一人で素性を隠しガーマドンと戦っている。ある日ガーマドンを倒そうと最終兵器を使ったロイドはその武器により町に巨大な猫が現れ,町が破壊されるという惨状を引き起こしてしまう。ニンジャは猫を排除するため最終最終兵器を探しに島の反対に向かうが,そこでガーマドンと合流してしまう…という話。
昨日までまったくノーマークの映画だったのだけど,子供たちが見に行きたいということで,急遽行くことに。TVシリーズは子供たちが見てるのでキャラくらいは知ってるけど,ストーリ知らないし,関係性も分かってなかった。
まぁ子供付き合いでおわる…つもりだったのだけど,思いのほか映画が面白くてつい感想を書いてしまった。
ニンジャのリーダ・ロイドの父親がガーマドンという悪党なんだけど,父親と母親は別れて母親とロイドは暮してるので,ロイド自身は町で暮らせてるけど,学校のみんなからは避けられてると。で父親はロイドのことをすっかり忘れていて,10数年ぶりに電話がつながっても,自分の子供は赤ん坊だったはずとかいう始末。この物語は,悪党の父親の元に生まれたヒーローの親子対決と,承認という…どこかで見たようなフレームなんだけど,とにかくこのガーマドンが悪党というよりクズという言葉に合うような感じが面白かった。悪党で強いし,悪党の軍団を率いてたりするのだけど,口からでまかせを次から次へいうチンピラのような感じ。ただせりふは妙にウィットに飛んでいて,ニヤニヤさせられた。
もちろん吹き替え版を見たのだけど,日本語の脚本を書いた人すごいなぁと素直に感心した。英語のギャグを日本語に訳したような独特の雰囲気はあるのだけど,おそらくそれだけじゃなくて,ずいぶん良く練られている。台詞に感心したと書いたとおり,話自体は各キャラが良くしゃべり,台詞で話が回っていくようなところがある。しかし映像も良くできてる。アニメ版もレゴの人形を3CG化したような様相なんだけど,本映画版は,それに質感をしっかり加えて,本当にレゴの人形が動いているように見える。まるでクレイアニメの様なんだけど,クレイアニメをこの規模で作るのは無理なのでやっぱりCGでしょう。テクスチャとか本当の人形のを使ってるのかもしれないけど。
物語は,小道具屋の老人が子供に話す昔話として描かれており,冒頭とエンディングは実写。その老人がジャッキーチェンというのは,予備知識無しで見たので,驚いた。最初別の映画の予告かと思ったが,英語版ではじっさいに声優もやってるらしい。まぁでも,この映画は日本語の台詞のやり取りが良かったので,吹き替え版でもいいんじゃないかな。
子供用のアニメと思ってみてたら思わぬ拾い物でした。