たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

2018年3月期終了番組 その1

3月期終了番組も見終わったはずなので,並べてみての感想など。一応良いと思った順に書きます。ただし最初の三作品は迷って甲乙つけがたいと思ってます。

宇宙よりも遠い場所
悩んだ挙句これを最初に取り上げます。女子高生4人組が南極観測隊として南極に行くという話で,仲間を集めるところから南極に行けるようするところも描いてます。リアリティがあるかといわれると微妙ですが,丁寧に描かれてることもあり,まったくのご都合主義と感じることもありませんでした。そういう意味では女子高生が南極に行くというのはファンタジーのはずですが,こういうこともあるかもしれないという感じはありました。また登場キャラの心情を丁寧に描いてるところも良く,母親を南極で亡くした報瀬や学校をやめていた日向だけではなく,もっとも主人公として天真爛漫に描かれていたキマリでさえ,友人のめぐみとの関係など,主に人間関係面で何らかの問題を乗り越えるシーンを描いてました。とはいえ,全体ととして話が重くならないように,描いていたところも良く,基本的には見ていて前向きになれる作品でした。あと個人的には能登麻美子花澤香菜早見沙織の三人が共演してる作品ってあまり心当たりがないので新鮮でした。
ゆるキャン△
女子高生なでしこらが初心者キャンパーとしてキャンプをやっていく様をゆるく描いた作品。個別の感想の方にも書きましたが,とにかく軽妙な乗りが楽しく,かつ丁寧に描かれていて好感をもちました。悪人がだれもおらず,みないい人なのはファンタジーなのかというと,案外なでしこの様な性格だと,周りに悪い人が寄ってこないかな,という気もします。自分が元キャンパーだったこともあり,懐かしさと,当時と現状の違いを感じたり,見ていてキャンプに行きたいとウズウスする感覚がとてもよかった。とても幸せな時間を過ごさせてもらいました。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
京アニが全力で挑んだおとぎ話。当初今期の一番にしようかと思ったのですが,ちょっと止めました。でもすごいレベルの作画の美しさと緻密さ,そして感動を呼ぶ物語というのは,ある意味誰にでもお勧めできる作品であり,そういう意味でも名作劇場とか童話にしてもいいんじゃないか?という気もしました。ただ冷静に考えると,殺人マシンとして道具のように扱われていた少女が,ある出会いで人間らしさを取り戻し,その人を失った後は,人の心をわかることを望み,人との出会いの中で成長していくというプロットはあまりにも,感動を呼ぶのにストレートすぎて,下手にやるとあざとくなってしまう,それを作画力で説得力があるようにしてしまうあたりが京アニのすごさだと思いました。ただもしかしたらその作画力を提示したいがためか,終盤の列車での戦闘のシーン等を入れてしまったのは,ヴァイオレットが人の心を理解した後ゆえに蛇足のように思えました。話としてはクライマックスを作るためだったのかもしれませんが,単純にヴァイオレットが誰かと出会い手紙を書いていくという話だけでも,今後の話を作れるのではないか?とは思います。すごい作品だと思う反面,ちょっとおかしい主要キャラの衣装,あと代筆の客を異常に主人として持ち上げるサービスの違和感,これがなければ万人に勧められる名作になったのではないかと思います。

上記三作が今期トップ3です。

3月のライオン
分割でトータル4クール。じっくりと丁寧に描いたこともあり,複雑で緻密な人間関係,そして個々人の心情を良く描けていた良作。シャフトらしい演出も効果的である半面,明るくやわらかい表現も実によくできていた。NHKが本気で作るアニメにははずれはほとんどないのだけど,期待以上のものだった。
刻刻
独特の舞台設定と先の読めない展開。サスペンスかSFの一種だと思うが,ちょっと他ではあまり見ないような設定がとても緊張感を誘発して面白かった。個人的にはこういう作品は大好きで,最後まで息切れせずによく描けていたと思うが,前述の作品が良かったこともあり,今期ではこのポジション。時間や場所を広げず,せまいところで話を終わらせる,サスペンス的な舞台装置もそうだけど,キャラ設定がちょっとあまりみたことない人ばかり集めてるのも面白かった。
恋は雨上がりのように
女子高生が40くらいのさえないおじさんに恋をするというのは,どんなに現実的な舞台でやってもファンタジーか気持ち悪い…となりそうなところなんだけど,見てるうちにだんだんそう無くなってきた。エロや肉欲的な展開が全くないどころか実は恋愛の要素も後半はほとんどなくなって,あきらと後藤のあきらめた夢への回帰みたいな話になっていた。個人的には普段使っている京急や横浜近辺の風景がリアルに描かれていたのが良かった。
魔法使いの嫁
化け物が見え取りつかれる少女,幼少のころから辛い想いをし母親もいなくなり自暴自棄で自分を身売りに出したら魔法使いが嫁として買っていったという話。この設定だと夏目友人帳とも共通点が多いのだけど,母親が目の前で死んだり,自身が死にいたる体質だったり,ずいぶん重い話になってます。それでもエリアスやその他の魔物たちとの触れ合いは時にほのぼのとした部分もあったのだけど,カルタフィルスが絡む話になると残酷でえぐい話になってずいぶん見ていてつらい部分もあった。それでも話としてはそれなりにきれいにまとめ,また美術も美しい作品ではあったのだけど,個別の感想にも書いたとおり,人身売買で買ってきた女性を嫁にするという設定がどうにも受け入れ難く,素直に良い作品とは言いづらい感じになってしまったところが残念。この辺ももう少し納得できるようにしてくれればよかったのですが。
ハクメイとミコチ
感想は書いてなかったのですが,実は見てました。森の小人の日常,という話でほのぼのしていて良いのと,絵も絵本の様で美しく全体的には好印象。まぁ大きなストーリ的なものはなかったので,毎回感想を書きづらいというのもあった。良い作品だと思う。ただハクメイは男性でもよかったんではないか?という気はした。二人の関係は夫婦の方がしっくりくるというか。

ここから下は微妙なんだけど,なんだかんだで最後まで見た作品。

博多豚骨ラーメンズ
福岡市民の?パーセントが殺し屋という設定で始まる,殺し屋たちの群像劇。正直苦手な分野なんだけど,福岡に住んでいたことがあるので福岡人あるあるで見てしまった。まぁでもこれでまた福岡を勘違いする人も多いんだろうなぁ(苦笑),そもそも「博多市」があると本気で信じてる関東人の多いことよ…とため息が出る。
オーバーロードII
萌えトカゲのエロシーンとか,最強執事セバスとか個別のシーンは面白かったのだけど,何が起きてるのかさっぱり分からなかった。
クラシカロイド 第2シリーズ
第一シーリーズも見ていたので勢いで。あと息子が好きなので。新キャラも増えて新曲も,と言いたいところだけど,全シリーズに比べると,新曲が減ってパワーがダウンした気もする。ただ可能ならこのシリーズ,また続けてほしい。やっぱりクラシックの現代風アレンジがとても面白い。

個々の作品の感想はここまで。あと継続中で視聴してるのは,

残りはちょっと全体として思ったことを書こうかと思ったけど,長くなったので一旦ここで切って,続きは近日中に。