ソマリを捉えて食べようとする連中が襲ってくる。奪われたソマリをみてお父さんが暴走。火炎砲で連中を撃破しソマリを助けるが,体も大きく損傷する。残りの寿命が読めなくなったとお父さんは,祭りの夜ソマリを置いて去ろうとするが,ソマリが追いかけ,ずっと一緒にいるという最終回。
異形がソマリを襲う話がクライマックスなのかと思ったが,案外あっさり片付いて,むしろお父さんがソマリから去ろうかという話に時間を割いていた。というかおそらくゴーレムであるお父さんが自分に感情があることを否定していたが,実は自分はソマリを愛していることを自覚した,という話なんだろう。
話としては何も片付いてないし,何かソマリの周りのことが変わったわけでもない。とはいえ,おそらく原作がそういう段階なんだろうなと思った。
全体を通して…。ソマリがとにかく可愛くてみていてほっこりくるのだけど,一方で,異形と人間の関係が理解しづらく話として入りにくい感じはした。再三書いたが,人間が異形を差別したというのはありがちだが,異形は人間を憎んでいるというよりは食べ物と認識している様に見え,そこにギャップを感じた。異形同士は仲良くやってる,という風にも見えるが,一方でお父さんやシズノと一緒にいるソマリを奪いにくるあたり,そんなにマナーがいいわけでもない。異形の世界の秩序はどうなってるんだろう?。
この世界がどういう風に形成されたのかもよくわからず。他の作品にある様に人間界と異形の世界がある日突然繋がったということなんだろうか?それとも元々一緒だったんだろうか?。
人間が食われる方に回るという話は最近よく見かけるが,どうもそういう風になっている理由づけが弱い作品が多い。人間が食われ見当たらなくなってるのであれば,長年人間と異形は同じ世界で進化してきたわけではないのでは?と思ってしまう。
ソマリとお父さんの旅は優しい世界だが,今後お父さんの寿命が尽きるときどうなるんだろう?。どこかに人間が安全に暮らしている世界があるのだろうか?。どうも今回の話でソマリが異形の世界で暮らしていく難しさも感じたため,先行きが不安な終わりになった。
まぁでも,作品自体は良かったと思います。