たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

大化改新

正月にやっていた奴をやっと見たので…。
アニメの感想を書いてるサイトで大化改新の感想書いているところほとんどみないので,敢えて書きますが,「蘇我入鹿=千歌音ちゃん」「中臣鎌足=姫子」「車持与志古=ソウマ」*1ってことでよろしいでしょうか(笑)。入鹿が鎌足に想いを語った後「殺すわよ」と言ったところなんて笑いました。……というのはまぁ冗談にしても,ちょっとこの二人ホモっぽかったです(^^;)。
さて,おふざけはコレくらいにして,感想というか…。個人的に古代史は好きなので,いろいろ読んで調べてますが,ちょっとわたしが思うところの大化の改新像とは違ってました。そもそも中臣鎌足を中心に描くとのはかなり新鮮ですね。わたしの中では藤原氏(といっても正確には息子の不比等)はそれ以前の天皇史を改竄したのではないか?,と思っているのであまりいい印象をもってなかったし,入鹿はそもそも教科書的にあまりいい人物として描かれていない*2のでこの二人がメインに描かれるとは思いませんでした。普通大化の改新というと中大兄皇子を中心に描くと思うんですが,ほとんど雑魚キャラでした。
古代史は記録がほとんどないので,監督脚本の解釈がほとんどであると言わざるを得ません。なのでまぁこういう解釈もありなのだなぁ…とは思いましたが,いろいろ腑に落ちない部分もあります。そもそも蘇我毛人*3の時代から話が始まって朝廷の混乱から宝皇女,そして入鹿へと権力が移行する様を書いてますが,その理由がわかりません。毛人が雨ごいに失敗し宝皇女が成功したから毛人が力を失ったというのであれば,そのあとに入鹿が力をもった理由は何でしょう?。山背大兄皇子を討ったから?…。最近この辺の動きの黒幕は実は宝皇女だった…という説を読んでいたので*4,後半ほとんどお飾りになっていたのにはちょっと残念です。
あと肝心の大化の改新自体をほとんど描いてません。普通はクーデターの話であらば,どういう下準備をしてとかいうのに時間を割くように思うのですが,ほとんど何のためもなく話が進んでいきました。
まぁ…,などといろいろ苦言をいいましたが,この辺の時代のドラマを描く事自体は賛成というかうれしかったです。こうやってタマにしか描かないので,いろいろ注文したくなりますが,いろんなところでいろんな描かれ方をされればいいんですよね。古代史は天皇中心に描くことになるので,いろいろと政治的に難しいのでしょうけど…,個人としてはもっとやって欲しいです。

*1:注釈してもわかる人にしかわからないとは思います…っていうわかる人には解説不要でしょうが,「神無月の巫女」です

*2:まぁこれは深読みすると天皇家の正当性を主張するためのものなので政治的な話だとも言えるのですが

*3:蝦夷」の事ですが,この表記にしなかったのはちょっと政治的な配慮が臭ってるんですが…,気のせいですか?

*4:確かに結果的にこの人はかなりの長い間権力の座にいました