Fateは最初のゲームが出たとき,わりとすぐに買ってプレイしました。当時既に人気メーカ(同人?)だったTypemoonの期待作だったのだけど,その期待を上回る出来に驚いたものです。実力があり人気もあるクリエータたちが,リソースを十分につぎ込めば,期待以上の物が出来上がるんだ…と妙に納得したものです。
ufotableのFateシリーズもまさにそういう感があって,Zeroの時もそうでしたが,十分なリソースをつぎ込んで実にレベルの高いもの作り上げたのを見せてもらった…というのが第一印象です。
Fateの二番目のシナリオUBWをアニメ化したわけですが,これだけでもものすごい量がある原作をうまく構成していたと思います。途中までサーバントがいっこうに減らず,ちゃんと最後まで行くのか?…と心配になるのも原作と同じ。かといって最後に無理やりまとめて片付けた…という感じもせずうまくまとめてました。
二番目のシナリオということで,通常だと主役と思われる士郎やセイバーより,凜やアーチャーが主役的に描かれていて,そこも良かったです。あとイリヤがあっさりと退場したこともあり,ハーレム物ぽさが抜けていたのもよく,重厚なつくりになっていました。あと凜が原作だともっとツンデレぽいのですが,こちらでは普通に士郎に惚れているいい女になっていて好感が持てました。
もっとも原作自体が膨大で複雑な作品なので,やっぱりわかりにくいところも多かったかな…という気がします。
ストーリや構成も良かったと思いますが,やっぱり作画のすごさが印象に残りました。キャラが戦う動きもそうでしたが,なんども書いたとおり背景の描き方がものすごかった。雲や大地や霧などの描き方。ゲームの時も美しい背景だとは思いましたが,あれが静止画だったのが,動いているのが圧倒的でした。これもCGが可能とした一つの極地なのでしょう。
いいものを見せてもらいましたという感じです。三つ目のストーリは映画で描かれるそうですが,映画で2クールの尺が取れるわけでもなく,これまた膨大なストーリをどう料理するんだろう?…と不安な気もしますが,そちらも見る機会があることを期待しつつ。
どうもありがとうございました。