ある国で皇太子と婚約していた公爵令嬢のリーシェは，突然婚約破棄を言い渡される。しかしそれは7回目の人生。1度目は混乱して，何もわからないまま実家を追い出されたものの，商人に拾われて商人として成功するが，戦争に巻き込まれて死ぬ。死んだら婚約破棄の場所に時間は巻き戻る。前回の経験を元に進めるが，実は薬師，学者などと様々な人生を歩んでいくがやはり5年目で戦争で死ぬことになる。6回目は兵士になり敵国の皇帝に刺されて死ぬ。そして7回目，そろそろのんびり過ごしたいと思っていたところ，婚約破棄の直後，前回自分を殺した敵国の皇帝アルノト・ハインと偶然出会ってしまう。その後婚約を破棄した皇太子と口論をしてるところにアルノトが現れ，リーシェに球根をするって話。
えーと，タイトルにある「悪役令嬢」というのが，今の所当てはまらない。死に戻りをやってる公爵令嬢ってだけで，特に悪いところはない。まぁお姫様の死に戻りだと悪役令嬢ものってことなのかもしれない。
ぱっと見て，特徴として面白いのは，死に戻りの回数が多い。悪役令嬢ものは死に戻りは1回で，そこで失敗しないように気をつけるケースが多いが，こちらはぽんぽんやり直す。ただ，今回のがタイトルになってるので，これはじっくり描くってことだろう。あと死に戻りのたびにまるで違う人生を歩んでいるのが面白い。まさにバタフライエフェクトで，ちょっとした結果でまるで違う人生になってる。何回も死に戻る作品は，正解を探して小さい穴を探すような話が多いが，これは，全部違う人生を選んでいて，それがリーシャの経験豊かさに繋がってるという点は面白かった。
タイトルを見ると，このまま貴族恋愛ものになるような感じもするのだけど，血なまぐさい演出もあり，恋愛ものになるのか，策略ものになるのか，殺し合いになるのか，まだ様子がわからずきになる。
