9月終了のアニメもどうやら全部終わったの様なので,今期終了の作品への雑感を書きます。例によって良いと思った順に書きますが,その前に,全体の印象を今回は書いてみます。
思ったこと。今期終了作品は,「やめておいた方がいいヒロインが多すぎる」(w。いやみんな可愛いんだけど,付き合うには問題があるとか,苦労するだろうとか,ダメダメだろうとか,振り回されるだろうとかそういう女の子が出てくる作品が多かった。なんかちょっと前は逆に,「その男やめておいた方が」みたいな作品が目立ったのだけど,今期は逆だなぁ。逆に男でやめておいた方がいいと思ったのは,今期はあまりなかった。なんだろうね,こういうの固まるの。
あと,今期はちょっと哲学的というかがんがえさせられる作品がいくつかあった。楽しいだけではなく考えさせられる作品,自分の価値観が揺らぐ作品は,やっぱり少しでいいけどあると引き締まる。
で,それとも関係あるんだけど,えー,そういう作品だったの?と途中で思う様な作品もいくつかあった。ギャグと思ったらシリアスだったとか,コメディーでも方向が違っていたとか…。
ということで,結構みていてハッとする作品が多かったという意味では,今回は豊作だったのかもしれない。その分突出した作品という感じも少なかったのだけど全体的に平均点が高かったというか。
では,個別に簡単な感想を書きます。
- 推しの子 第2期
- 期待してみて期待以上。まぁ前期から力入ってるのわかっていたけど,今期もすごかった。前半は2.5次元の舞台もので,原作ありのトラブルを描いたり,相変わらず現実の問題を織り込むのがうまい…,と思っていたら最後はサスペンスに戻ると。なんかだんだん転生ものじゃなくても良くない?と思っていたら,しっかり戻ってきて次回も目が離せないという状況。この作品結構時間かけて伏線を貼るから,現状の状況見てもこの先が読めない。まぁ続きはあるから,待ってます。
- 時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん
- タイトルを見て,冴えない男がクラスの美女にひっそり絡まれるラブコメか…,と思ってたら,ちょっと違っていた。これ男子の方がスーパーマンで,クラス一の美少女のヒロインがむしろポンコツに見えてくる。いや十分平均以上なんだけど。あと,男子の妹が絶妙で,笑った。というかこの妹がいるあたりが,この作品をかなりとんがった作品にしてる気がする。絵も綺麗というか,女の子が可愛い。男子がスーパーすぎてあまり共感できないのだけど,女子キャラがみんな魅力的なので,続きが楽しみ。
- NieR
- Automata Ver1.1a 第2クール:CGの作画がやたらすごい作品。なんだけど,ロボット同士の代理戦争で,人間が出てこないから不思議に思っていたら,最後人類が滅んだあとだったというオチでびっくりした。救いがないのだけど,でもいろいろと考えさせられる終わりだったとも言える。同じアンドロイドが再インストールされて繰り返してるから,時間の流れがすごくわかりにくい。元はゲームで,クリアしたら別シナリオになるという作品らしいので,そういう作りになるんだろうけど,ループものにしなかったのは偉いなぁと思った。
- 負けヒロインが多すぎる!
- さえないモブな男子高校生の主人公が,ある日同級生の女の子が振られるところを目撃してしまい,それからその女の子に絡まれる様になる。他にも振られた女の子に絡まれるって話。作画のせいで女の子がみんな可愛いので騙されそうな気がするが,みんな彼女にしない方がいい女子ですよ。まぁ高校生だからね,人間できるのはもっとあとでしょうけど。でも出てくる学校の先生もひどかったら生徒会の先輩がいい人だけど,おかしかったり,変な人ばかりのラブコメでした。いや,意外に主人公は誰にも恋愛感情をでない様で,この辺は面白かったけど,妹はちょっと危ないブラコンでした。
- ザ・ファブル
- 2クール。殺し屋が普通の生活をするけど,いろいろ巻き込まれるって話。絵が渋いというか劇画調で,好みじゃないかなぁと思ってたんだけど,み始めたら癖になった。ただヤクザがやることがえげつないのは辛かったなぁ。妹役の沢城みゆきが,棒読みな演技をするのが,ちょっと笑ったんだけど,沢城みゆきだから下手じゃなくてわざとやってるんだろうなぁ。他の声優もそうだけど,ちょっと普段のアニメと芝居が違って面白かったです。
- ATRI-My Dear Moments-
- 温暖化で多くの土地が水没した未来の世界。海から女の子姿のアンドロイドが回収されて,主人公と暮らすことになるって話。アンドロイドのアトリが最初能天気だったので,軽い作品かと思っていたら,後半から,心とは何か?という問題を突き付けたり,世界を救う話になったりでシリアスになり驚いた。いろいろ考えさせられたという意味では良かった。
- 夜桜さんちの大作戦
- 2クール連続。スパイ一家に婿にくるって話だったはずだけど,どう見ても異能者だよなぁと思ったら,途中から婿も血をもらって力を得るという話になっていった。特殊能力でホームコメディでとSPY・ファミリーと似た様な路線かもしれないけど,こちらは兄弟もの。嫁が主人公を好きな様で,そこまでベタベタではないという感じは良かった。
…とここまでが,とても良かった,という作品。推しの子と夜桜以外は,途中で思ってたのと違ったというのがいい方向に出て,それで評価が上がった様にも思います。
- 義妹生活
- 親同士が再婚したら,実は同じ高校で同じ学年の子供がいて,年頃の男女が同居する様になる。あくまでも義理の兄妹ということで適度な距離感で家族として過ごそうと思っていたが,徐々にお互いのことが気になって…。という話。思いっきりラブコメ的な設定だけど,恋愛がマジで,むしろ切ない系の作品になった。全体的にローテンションで,TVドラマの様な作品だった。
- 異世界失格
- 太宰治が心中を図ったら異世界にとばされて,そこでも死にたいという話。まぁコメディーだし出落ち感満載と思ってたら,しっかり1クールもった。まぁ心中するくらいだから,モテるっていうのはわかるけど,センセイ,ひどい人だと思うけど,周りのエルフとか猫耳とかがぞっこんなのは,面白かった。
- 魔王軍最強の魔術師は人間だった
- 人間とかと戦ってる魔王軍の軍師が実は人間で魔族に化けている。軍師は人間との共存を模索していてって話。奴隷としてやってきたメイドとか,他の魔族とか,これも主人公がやたらモテる系。部下にもモテてたけど。絵はさほどクオリティが高いという感じではないが,大きく崩れることもなかった。普通に安心してみれる感じだったんだけど,それよりもオープニングの曲が,正統派なロックなのがちょっと驚いた。
- 烏は主を選ばない
- NHK。平安時代か室町時代かよくわからない世界で,忍者の里みたいなところかと思ったら,実はヤタガラスが人間の姿になって暮らしてる世界。その王と,妃選びと,あと部下と異族との戦いみたいな話だった。世界観がわかりにくいのだけど,どうも異世界ものだった様子。現実世界から転生するとかはないのだけど。あと変身しない普通の人間も居たんだよね?架空世界の時代劇みたいな感じで見るのが正解なんだろう。NHKらしいといえばらしい作品だった。
- 逃げ上手の若君
- ちょっと前に原作の漫画が話題になっていた北条時行が主人公の作品。鎌倉末期から室町時代の時代劇なんだけど,なぜか現在のものが比喩として出てくる変な時代劇だった。実在の人物を描いておきながら思いっきり,フィクションぽい作りなのは面白いが,人の首が飛んだりとか残虐な描写も多かった。
以上,良かったと思う作品。
つづけて。
- 転生したらスライムだった件 第3期
- 安定の第3期。3期といってもそれぞれが2クールだから述べ1年半くらいになる。キャラも多いし,サイドエピソードみたいな話も多く,ほのぼのダラダラという感じではあった。
- 小市民シリーズ
- 学園日常系推理ものだと思って見ていたら,最後にどんでん返し。ヒロインが一番恐ろしい子ってどういう作品だって驚いた。でも作画,とくに背景の使い方が独特で綺麗だった。
以上が,まぁまぁ良かったって感じ。
- 魔導師ダリアはうつむかない
- 職人の女の子が成功していく話。転生ものなんだけど,あまり必要性は感じなかった。最初女の子が許婚がいて,許嫁が主人公に制限をかける様な男だったのだけど,その人と別れて自由になってのびのびと成功するって話は,女性向けにはなんかリアリティがあるのかなと思った。ちょっとセリフによる説明が多くて,興ざめなところはもったいないなと思った。
- おれは全てをパリィする
- ダメだと思ってる主人公が実はすごいという勘違い系の話。みんな人の話を聞かない人ばかりで,ディスコミュニケーションな話だなと思った。
- 異世界スーサイド・スクワッド
- キャラに思い入れがあれば面白いんだろうなぁと思って見ていた。頑張ってる人が罪人扱いされる話は見ていてしんどいけど,最後はうまく収まったかな。
- 狼と香辛料
- 会話が楽しいが,話自体は,何がおきてるのかいまひとつわかりづらかった。
以上。まぁ面白かったんだけど,自分的にはあまり熱心に見なかったかなぁという作品。よくみたらもっと面白いと思ったかも。
のこり。
- かつて魔法少女と悪は敵対していた。
- 魔法少女白夜。かわいいけど,こういう子いたら厄介だなぁと思った(苦笑)。
- 恋は双子で割り切れない
- 双子の女の子に好かれる話。どちらもめんどくさい上に絡んできて,どっちもやめておいたほうがいい,と思った。
- 疑似ハーレム
- 最初から最後まで相思相愛でベタベタで見ていて恥ずかしかったが,最後ちゃんと結婚していたので,まぁいいかと思った。
- モブから始まる探索英雄譚
- モブっていうわりには,主人公結構モテてた。主人公が貧乏だったり,病気の女の子が出てきたりと実は結構深刻な話なんだけど,あんまりそういう風には描いてなかったなぁ。
- SHY 第2期
- 今回は忍者さんの話で相変わらず主人公が目立たない。
- なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?
- これも主人公がモテモテで,女の子の方がポンコツだった。
とだいたいこんな感じ。いつもだったら,時間の無駄だったかなぁと思う作品もあるんだけど,今期はそれはなくて,そういう意味では豊作だったと思う。男の子がモテて,ニヒルな男が多い今期だったなぁ,こういうのムラがあるんだろうか。なんとなく女性視点の作品が増えてる様にも思う。
ということで楽しみました。新しいクールが始まっています。また楽しませてもらいます。