病室で眼を覚ました有宇は熊耳の死を知る。リハビリを続けいろんな人が見舞いに来,徐々に回復していく有宇。熊耳という親友を亡くしひどくふさぎ込む隼翼を見て,かって歩未を亡くして落ち込んだ自分を思いだす。今回は助かったものの,これからも敵が来るだろう,また世界中の能力者を使ったテロが始まるだろうと予想する隼翼。奈緒は有宇がすべての能力者の力を略奪すればいいという。有宇は決意し,旅にたつ…という話。
有宇がリハビリを続けるのをえらく丁寧に描いていたが,同じように繰り返す日常を描き,そこにいろんな人との触れ合いを描くのはゲーム的なシナリオだよなぁ…。まぁおかげで,これから一人で旅立つ有宇とこれまでのキャラとの関係を丁寧に描けていたと思う。
有宇が奈緒に告白し,驚きつつも受け入れるのがこの作品らしい展開で面白かった。この時間軸では有宇は奈緒は有宇を見守ってないし,有宇は奈緒の兄を救ってないのだけど,それを自覚的に描きながら,それでいて無事に帰ってきたら付き合おうという二人のドラマに惹かれた。
少し気になったが,隼翼は視力を失い,タイムリープ能力を失ったが,有宇は力を奪えたので,力が残っていたのだろうか?。それとも有宇はOBがかってもっていた力も奪えるのだろうか?。もしそうであればサラにどこかで出会えれば,もしかしたら再びタイムリープの力を得ることが出来るかもしれない。片目でも飛べるのであれば。いずれにせよ奈緒の兄の件もあるので,サラには再度登場していただきたいが…。