麻枝准原作シナリオということで，話題になってはじまった本作ですが，麻枝作品は，ゲームであるONEやKANONやAIRをやって疲弊して，その後クラナドのアニメを見たくらいです。独特の世界観がある人というのはわかるのですが，正直ついていけなくなり(決して批判してるわけではありません)，しばらく作品から離れていましたが，アニメ専用に書いたらどうなるんだろう?と興味をもち久しぶりに見てみました。
ノベル系のゲームはシナリオが膨大なことが多いので，ゲームの原作を1クールの作品に落とすと，原作のディテイルが無くなり別の作品の様になってしまうケースも多いのですが，本作は最初からTV向けに書かれたこともあり，バランスが悪い感じはしませんでした。案外コンパクトに作品が出来ていて，途中で状況が大きく変わることは在りましたが，その前後の流れはシンプルであり，見やすかったです。それでも入院しているシーンとかで同じ場所で，ひたすら日にちがめくれていき，登場人物が入れ替わるという様な描き方や他にも淡々と繰り返すイベント等は，まさにノベル系であり，それにより話を大きく動かさず，キャラ同士のコミュニケーションを深めるという構成は，ゲーム出身のシナリオらしく，面白いなぁ…と思いました。
麻枝氏のゲームは，世界観を明らかにせず謎のまま放置しつつ，その上でプレーヤの感情に無理やりフックをかけるようなところがあって，泣かされるのが気に入らない(苦笑)と思うことが多かったのですが，この作品はそこまでは強引なところが無く，とっつきやすかったように思います。まぁ普通のアニメからすると展開が強引なところはありましたが。
出てくるキャラが全部どこか変人…というのも，彼の特徴ですが，まぁそういうキャラばかりでしたが(笑)でも許容範囲でした。奈緒のキャラが他の作品では見られない独特なものでありながら魅力的になっていたのがとても良かったです。ただ有宇は後半いい人になりすぎだろ…という気はしますが。
総じて，楽しく見れました。どうもありがとうございます。
