斎の公開放送で大統領アレックスは自殺志願者の女性を説得しろと迫られる。その女性が曲世である可能性があるため，途中通訳を入れて会話することになった。アレックスは自殺する事が良いことか悪いことかわからないから，考え続けると答え，女性を思いとどまらせた。説得が成功したと周りが沸き立つ中，アレックスは良いことの答えが見つかったと，その女性に再び伝えようとマイクをとった。しかしそこから聞こえてきたのは曲世の声。アレックスは急に正気を失い，外に駆け出る。周りの警備も打ち合いを始める。正崎は曲世が出てきたと探し回るが，屋上には自殺しようとするアレックスがいた。しかし，大統領が自殺することは自殺法を肯定することになると，アレックスは正崎に撃つことを頼む。そして正崎はアレックスを撃つ。その場に現れた曲世。正崎は曲世を撃とうとするが，とい終わり。そしてエンディングの後正崎の息子の前に現れた曲世。
終わった。後味悪いというか，バッドエンドなのねぇ。エンディングの後がなかったら，相打ちだったのか？と思うこともできるんだけど，結局正崎も曲世には逆らえなかったということか。なぜ曲世は正崎にここまでこだわるんだろう?。息子に逢いに行く意味は?。
冷静に考えれば，正崎はアレックスの胸なんか撃つ必要なく，足ぐらいにしておけばよかったんでは?。もちろん後ろに倒れて死ぬ可能性もあるけど，胸撃たなくても良いだろう。正崎の家族は大統領殺害犯の家族として田舎に隠れたってことかのかなぁ，やるせいない。
それと結局新域はどうなったんだろう?。自殺法は広がったのか?。斎の狙いはなんだったんだ?というか斎は曲世に操られているのか?，それとも斎が曲世を利用してるのか?，その辺も明らかにされなかった。斎ってある意味アレックスより深掘りされてない。
ということで最終回。大分待たされたけど終わりました。不快な気分になるように作ってるんだろうから，不快になるのは正しいのでしょう。まぁでも綺麗に畳んだ，とも言えないなぁ。曲世という装置が強力すぎて，リアリティが無くなっちゃったという感じがします。これじゃぁ自殺が善か？と問いかける以前の話だし。
善と悪というのがテーマだと思うんだけど，絶対悪である曲世を永遠に続く善にしてしまった，というオチなんですかね。
全体として，どういう風に畳むのかが気になる作品で，示されたテーマは面白いのだけど，結局なんか別のところで無理やり終わりを作るのは，カドの時と似たような感じだなぁとは思った。いろいろと衝撃的な作品で挑戦としては面白いとは思いましたが。
これでスッキリする終わり方にしたら，つまらない作品になるのかなぁ。そういう気もしないのですけどね。いずれにせよ，お疲れ様でした。
余談。私は進化論信者なので，続く事が正しいという考えには賛成だけど，終わる事が悪かどうかはわからない。曲世はシステムでも家系でもなく単なる個人なので，彼女が死んだら曲世は終わるって事で，そういう意味でも曲世が善ってことでもないと思う。
