たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

RIDEBACK (カサハラテツロー) (1〜10巻)

軽くネタバレあります。
アニメのライドバックを観終わって不思議な作品だったなぁ印象が残ったまま,原作を読みました。正確にはアニメ放映中に原作を読み始めて,アニメが終わった時点では半分くらい(5巻くらい)まで読んで,ようやく今日最終巻(10巻)を読んだところです。
おもしろかったです。アニメとは全然肌触りが違っていて,マンガらしい作品。どう表現していいかわかりにくいのですが,絵的にも色んな影響を感じつつ独自のスタイルを作り上げているように思います。シリアスな話のはずなんですが,ギャグの様にディフォルメされたキャラが登場したりもしてます。
半分くらい読んだときはアニメとマンガは全然違う方向に行ったのだなぁと思ってたのですが,マンガの最終巻まで読んで,アニメの終わり方は原作の指向を意外に忠実に取り込んでいると思いました。アニメは最終的に琳はGGPやBMAの戦いとは関係ないところで踊って終わってますが,原作も最終的にはそうです。ただし原作はどこに至る琳の経験や心情を数巻にわたって描いているので,説得力があります。最後の2巻に出てくる琳はまるでおかしくなってしまった人の様に見え,そして最後そうやって死んでいくのですから。
琳は天才でしたが,その才能のゆえにイコンとなり,そして多くの人の心を捕らえますが,一人の少女にはあまりにも辛い経験を多くし,そして翻弄され心を閉ざし死んで行った様に思いました。辛い話でしたが,戦う少女ものとしては,本当はこういうものなのかもしれないというリアリティを感じました。
アニメは12話で仕上げるには,そこまでは出せないだろうから,ああいう終わり方になるのでしょうが,下手に琳の性格をいじって違う色合いにしなかったのは良かったなと原作を読んで思いました。