たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

輪るピングドラム 24話 (最終回)

眞悧の思惑通り,地下鉄に黒い熊を仕掛け爆破テロをしようとする冠葉,それを止めようとする晶馬。そして二人の命を分かち合った記憶。すんでのところで苹果が乱入。呪文を唱え,運命の乗り換えに成功。陽毬は別の親に育てられたという世界線に移動。真砂子には兄はおらず,晶馬と冠葉は幼少の兄弟として生きる…という話。
日記が燃えてしまった以上,一か八かで苹果が呪文を唱えるというのはある意味規定路線。そもそも呪文というのは,なんでもよくて桃果の能力だったのでは?そして苹果もその力を受け継いでいたのかもしれない。運命の乗り換えとは世界戦の移動であり,要は「リセット落ち」とも言える。そういう意味では,過去にいろんな作品であった,リセット落ちの新しい表現だったのかもしれない。
ネットを見ると,投げっぱなしだとか,伏線が回収されてないとかいう意見を見かけたが,私自身はあまりそういう不満は感じなかった。そもそも論理的に綺麗に説明できる話じゃないだろうと思ったし,これまでの積み上げは綺麗に消化した気がする。ただ良くわからなかったのが,眞悧とは結局なんだったのか?ということ。ピングドラムとはなんだったのか?ということ。冠葉と晶馬が分け合った林檎がピングドラムの様でも合ったが,あれは心臓のメタファーの様でもあった。最後のシーンでは冠葉と晶馬が双子の子供になっており,他の人たちは記憶は変わったものの,そんなに変わらないということは,そもそも冠葉と晶馬の存在そのものが,なにか大きな問題だったのかもしれない…という気もする。
陽毬は二人の記憶をなくしたようだけど,苹果はどうなんだろう。ゆりと多蕗が桃果を覚えてるように,苹果が覚えてるのは何の不思議も無いのだけど,そうなるとちょっと不憫だよなぁ…という気はした。最終的に一番好感度が上がったのは苹果で,案外なんの役割も与えられなかったのが,陽毬だったような気もする。

全体を通しての感想としては…っていうか,もう書いたか(^^;)。わたしは十分楽しめました。話がそれるんですが,今週キューブリックのドキュメントを見ていて,あの人は本当に映像の人だよなぁ…と思ったのだけど,映画にもストーリで語るタイプと映像で語るタイプがあるように,アニメもそうなんだと思う。そしてアニメの映像は実写には決して出来ない表現が出来るわけで,その一つの先端がこの作品なわけじゃないかな?という気がした。そういう意味で,この作品を生で見れたのはいい経験だったと思う。
お疲れ様でした。