たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

ラブレター/尾崎かおり

アフタヌーン9月号をめくっていたら(電子ブックだけど)ラブレターという読みきりがあったので読んだ。
その世界は魂が親を選び産まれてくる世界で,ある魂が一人の少女を気に入り産まれて来る。しかしその少女は男に捨てられシングルマザーになり,貧しくなり,子供を可愛いと思いつつ,生活に疲れ育児放棄を起こし死なせる。魂は再び天国に戻り,でもその少女のそばにいたいという。少女は二度と子供を持たないというので,魂は猫になったり花になったり,何度も繰り返し少女のそばに寄り添う…という話。
子殺しをした親をそれでも愛し続ける子供の魂…という話なので,最初困惑した。でも,これは事実でもあるな…と思った。悲しい事実。
よく「子は親を選べない」というが,このマンガでは子供は親を選んで産まれて来る。だから子供は親が大好きである。実際魂が親を選んで輪廻を繰り返すのかは解らないが,子供はどんな親でも大好きである。どんなにひどい親でも。それをただ描いている。天上人は自分を殺した親をにくくないか?というが,小さいときに死んだので憎くないという。
そうだよなぁ,と思った。自分は子供の親なので,育児放棄をする母親を許せないし,実際は絶望を感じながら死んでいく子供も多くいるんだろう…とは思うのだけど。
心が揺さぶられた。