ワンダーランドに閉じ込められた紗名と羽鳥,外の世界ではもう10日がたち,羽鳥の親たちは心配して羽鳥を探し回っていた。歩は羽鳥が帰ってこないと嘆いていたが,あるときメイルが来てることに気づく。一方紗名と羽鳥はワンダーランドの開けた場所に出ると,スマホを落としていることに気づき,みるとウサギが持っていた。ウサギの近くだけ電波が届くことに気づいた羽鳥はウサギをようやく捕まえ,歩に連絡。紗名は歩に見せたドアを探してくれという。原宿でドアを見つけた歩はワンダーランドに入り羽鳥たちにあう。しかしその時ワンダーランドは暴走し膨らんで,そとでは大騒ぎになっていた。そこに蔵六と早苗も現れたが,蔵六の一喝で,ワンダーランドの暴走は収縮。一条も合流し,みんな外に出る。羽鳥は自宅に帰り親とやり直そうと思う。そして紗名は小学校に入学。羽鳥達と友達になり一緒に学校に通う。そしで政府からはアリスの夢の存在が発表されていた…という最終回。
みんながそろったらうまくいったというよくわからないオチだが,子供たちが無事帰ってこれたという意味でよかったのではないか。ワンダーランドの暴走が蔵六の一喝で収まるのは都合のよすぎる展開だが,ワンダーランドがなにか人格的なものであれば,少しは理由が立つので,その辺をもう少し突っ込んでも良かったように思う。
最後に首相が発表するシーン辺りが,正解するカドとかぶる。最近こういう政治家の存在を描く作品が多いが,今後国がらみに話が膨らんでいくということなんだろう。原作は続いているし。
アリスの夢とは何なのか?どう収まるのかがまるで示されず終わるというのは原作が継続中なので仕方ないが,区切りとしてはしっかりついていたかな。未来の紗名らしきものが,出てきて語っているあたり,まぁなんとかなるんだろうとは想像できる。
全体をとおして,キャラ造形が蔵六も含めかわいらしく,また紗名たち子供らの言動が子供らしくほのぼのとしがちだが,結構やってることはえぐいし,起きてる状況もシビアという不思議なバランスだった。前半のミニーCの絡みは,その辺が実に残忍で,ぞっとした。
総じて面白かった。続きを見たいとも思わせるが,原作がしっかり終わってからの方がいいようにも思う。とりあえずありがとうございました。