ヴァイオレットは戯曲のシナリオライターのところに口述筆記をしに行く。ライターは娘をなくし,長らくやる気をなくし酒におぼれていた。ライターの体を案じ,慣れない料理をし献身的につくすヴァイオレットに心を開くライター。娘が言っていた傘をさして水の上を歩く,のを演じて見せる。無事台本を書きあげライターと分かれるヴァイオレットだが,徐々に自分が戦争で犯したことの罪に苛まれてくる。港でエヴァーガーデン夫人に会い,ギルベルトが死んだこと(になってること)を知ってしまう…という話。
ヴァイオレットはどこまで優秀になっていて,どこまでポンコツのままなのかよくわからないけど,時系列的には進んでいて,例の王女の話よりは後,ライターとのやり取りは以前の相手の気持ちをうまく読めないヴァイオレットと不器用ながら気遣うヴァイオレットが同居していて不思議な感じだった。あぁ,料理とかやってないわけね。
ライターとの話がそんなに困難を極めるような話ではなかった,と思ったらメインはギルベルトの死を知るところだったらしい。ただギルベルトの死体は実は見つかってない,とのことで,死の証拠がないところは救いか。少なくともヴァイオレットはギルベルトの死を否定して生きることはできる。ギルベルトの再登場はないかもしれないが,そっちのほうが話的には救いがあるかもしれないなぁ。あとはヴァイオレットが戦争で人を殺したことに罪の意識を持ち始めた。こちらの感情をどうけりをつけるかのほうが,話的には大きくなるかもしれない。