12月終了視聴アニメの感想をおおざっぱに書きます。まだ最終回を見終わってない作品もあるのですが,もう数日かかるので,今のうちに…。
例のごとく,気に入ってる順に書きます。
- SSSS.GRIDMAN
- アニメのレトリック(お約束)を熟知してオタク層が喜ぶ形で提示することが得意なTRIGGERが,特撮のアニメ化に挑戦した作品。アニメのレトリックに加え特撮のレトリックをアニメで再現するという新しさに加え,最後は,アニメ作品であること自体を特撮の仕掛けにするというオチには唸らされた。ラスボス戦があっさりしていたが,巨大化で盛り上げるのが常套なTRIGGERがそれをやらなかったのは偉い。原作をリスペクトしつつ,中二病を満足させる仕掛け。すべての方向に尖がっており,新しい作品世界を堪能させてもらった。
- ゾンビランドサガ
- アイドル物アニメもゾンビものもほとんど見ないのだけど,組み合わせると意外なものに。奇をてらった前半でくぎ付けにし,ムネアツの後半にもっていく構成も見事。いくつかの曲は,ストーリを汲んで作られており,上質なPVを見てる様でもあった。フランシュシュのいろんな曲を聴いて,ライブをみたい,そう思わせる作品。個人的には佐賀ネタも面白かった。
- 青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
- ジュブナイルSF的な仕掛けと,軽妙なラブコメが上質に結びついた良作。魅力的なヒロインがいる中でメインの麻衣が魅力的で,「単に最初に出てきただけヒロイン」じゃない説得力がとてもよかった。ちょっと完璧超人すぎるけど。まぁでも咲太も結構超人だよね。あと作画やモブキャラの演出も含め細部に気を配っているところも良い。
- 色づく世界の明日から
- とにかく絵が綺麗,作画が丁寧,イメージ世界のデザインが秀逸。ストーリも面白いんだけど,ちょっと日常的だなとは思った。昨今多い未来改変をするタイムトラベル物と違い,あくまでも60年後のヒロインの一人(琥珀)が体験したことを,そのままやりきるというのはちょっと新鮮かもしれない。出てくる人がいい人ばかりで美形で日常作品だけど,絵が綺麗だとしっかり作品として成立するなぁと実感した。
以上が,今期とても気に入った作品。
- ゴールデンカムイ 第2期
- 1期からあいかわらず変顔でチタタブな前半,勢力の組み合わせが激しく変わり,だまし合いでクライマックスを迎えた終盤。今期も面白かったのだけど,変態キャラが次々と出てくるネタぽさが強調された気がする。おかげでストーリよりもそっちを楽しんでいたら,後半置いていかれたorz。残酷なシーンや変態を笑いながら見てる自分を大丈夫だろうかと不安になった(笑)。若干前期より作画が固くなった気がする。
- 軒轅剣 蒼き曜
- からくりや妖術を絡めた中国大陸の帝国と反乱軍の話。ヒロインの声優陣が豪華で見始めたというのもあるが,澄皇帝を中心とした話は面白かった。一方主人公であるはずの殷があまり目立っておらず,妹の寧の方が活躍するが,ちょっとかわいそうな仕打ちを受けすぎるという展開は,ちょっと残念であった。でも誰も幸せになってないというエンディングは斬新かも。
以上は,まぁ良かったかな,と思う作品。
- BANANA FISH
- 吉田秋生の30年くらい前の名作のアニメ化。うっすらと原作は覚えてるが,ちゃんと最後まで読んだかは定かではない。どんどんと人が殺されたり犯されたりして,ちょっと辛くなった。まぁでもホモなのはともかくバイオレンスとしては当時のテイストだよなぁ。
- イングレス
- フルCGのアニメ。もうちょっと面白くなるかな…と思ってみていたが,まぁまぁ普通かなと思った。
- となりの吸血鬼さん
- 郄橋龍也がシリーズ構成をしてるので見てしまった。吸血鬼だけど,普通の女の子キャキャキャの緩い日常アニメ。これはこれで良いと思う。
- RErideD−刻越えのデリダ−
- タイムリープものということで期待したせいもあり,バイオレンスや自動機械との戦いが主となった描き方に,ちょっと肩透かしを食らった。最後はタイムリープで世界線を変えて終了だけど,途中何が起きてるかわからず,もう少しSFとして科学的考察が視聴者にできるように描いても良かったのではと感じてしまった。
以上が,個人的には途中から視聴意欲が減退してしまった作品。
残りはユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士,DOUBLE DECKER! ダグ&キリルの二作。最終回を見てないけど,たぶん前者はゴールデンカムイの上か下くらい,後者はBANANA FISHの上か下くらいになるんじゃないかな。これは見てから感想を書きます。
気に入った作品が4作もあったので,全体の感想としては,今期は良作が多かった様な印象を受ける。一年分の気に入った作品について,あとでまとめて思い返してみようかな?という気がして来た。気に入った作品の最初の三作はとにかく構成や演出がすばらしい,もう一つは作画がすばらしいという感じではあった。あと漠然とした書き方になるけど,ソンビランド・サガや,ゴールデンカムイ,そしてユリシーズ等,今期はプロットはとてもシリアスなんだけど,演出で巧みにギャグを入れてきて,それが滑らずいいテイストになっている作品が目立った気がする。逆に書くと軒轅剣とかは,全体がシリアス過ぎて,なんかだんだん見ていて辛くなった気もする。残酷だったりシリアスな作品こそ,ギャグを嫌味にならずうまく使うテクニックって重要なんだなぁ,と思った。
ということで,今期も楽しく視聴できました。制作スタッフの皆さまありがとうございます。