以前放送され,気に入っていた大雪海のカイナ。TVでは,話は途中という感じだったが,映画では続きで,最後のまで描いた。ちょっとTV見てないと,わからない話かなという作りだった。
ネットで,事前に見た人の話を聞くと,ラピュタやナウシカとの類似点を挙げている人も多かったけど,それをツッコミにしてる人と,ポジティブに捉えてる人と,関係ないという人と,まぁ様々だった。もともとTVシリーズが落ちものだし,文明が滅んだ後の地球みたいな話だったので,それは事前に分かっていた話で,その上での話だろう,といことで見に行った。
以下,ネタバレ
TVシリーズの最後は,リリハの国のアトランドに軍事国家バルキアが攻めてきたのを,カイナの活躍で退け,そして大軌道樹への地図に気づいたというところで終わり。今回は仲間にしたバルキアの船と戦士を引き連れ,リリハとカイナが大軌道樹に向かうというところから始まる。大軌道樹が必要なのは,水が足りないから。大軌道樹で賄えることを見越してというものだった。
基本的にこの世界は人が住んでいるが,軌道樹から水をもらって生活しており,人口を十分にまかなえていない。資源問題,食料問題のような話で,バルキアが攻めてくるのも,水が欲しいからである。前半は雪海を進む船の話,バルキアの戦士が不満を持ちながらリリハたちにしたがってるという話だったが,後半は大海溝の向こうにあったのは,過去の賢者の文明の機器を操り,組織を作ってる妙な連中の話だった。
面白いのは,その組織の長は,ロボットとか扱えるけど,過去の遺跡の断片的な知識で操っているだけで,本当のことをよく分かってない。この世界では文字を読める人が少ないのだけど,その男も文字を読んでいろいろやってるというものだった。最終的には文字を読めるカイナが過去の賢者の真の意思を知り,この世界を救うというものだった。
最後に明らかになるのが,この星は地球ではなく,地球人が入植しテラフォーミングした星で,そのために,雪海や天膜や軌道樹が存在する。そしてすでにテラフォーミングは完了しており,それを理解したカイナは,天膜や雪海を取り除き世界が救われるというものだった。
TVシリーズを見てる時は未来の文明が滅んだ地球と思っていたので,ここは意外だった。原作者の弐瓶勉の他の作品を知ってる人は,なんか心当たりがあるらしいが,私は知らないので,結構面白い設定だと感心した。コナンもナウシカも地球の未来という設定だったので。
以下,些細なこと。冒頭でTVシリーズでカイナが使った最終兵器のレーザーがなくなったのは潔くてよかった。また最後にあれで片付けるて終わりだったらちょっと興ざめだっただろう。
カイナもビョウザンも文字を読めるといっても看板を読める程度で,文章とか本を読んでるわけでもない。あれでよく,わかるなとちょっと突っ込みたくなる。
ヒカリはなんだったんだろう?そしてなぜリリハやカイナに見えるんだろう?。二人必要なのはわかるが,文字を読める人ってわけでもない様子。
カイナのいつもボーっとしてる性格設定が,なんかいい感じである。
最後が結婚式で終わりなのは,ボーイミーツガールものの最後としては,正しいので,よかった。