昨日のマリア様がみてる〜春〜の感想をあちこち読んでいると,原作ファンはロザリオの滴,黄薔薇注意報,そして今回のレイニーブルーが実は同時期に起きている事柄であることを描いていない,整合性も無視している事を怒っている,もしくはそれを力説している人が多い気がします。
実は昨日我慢できなくて,原作のレイニーブルー,パラソルをさしてを読み返したのですが,わたしはむしろ原作のレイニーブルー乃梨子と祥子の喧嘩(?)のシーンがあることの方に違和感を感じてしまいました。取って付けた感じというか…。もちろん祐巳が祥子様不信に陥っている時期に祥子様が志摩子と乃梨子に気を使っている…というので更に落ち込む…という意味はあるのですが,別にアニメの一回の中にそのシーンを書き込む必要があるのか?…というとやっぱり疑問です。
もちろん,原作のおもしろさとして,ある時期の事柄をいろんな人の視点から描く…というのはあるのですが,同時期の三本のエピソードを一冊の本に押し込めていて,何度も読者は読み返す事ができる本と,一方的に時間が流れていくのをみるしかないTVでは作り方が違っているのは当然ではないでしょうか?。
今回原作のレイニーブルーだけ単体で読んでみましたが,そういう状態で読むとむしろ祐巳の約束を守れない状態の祥子が志摩子の事をおせっかいするだけの余裕があることの方が不思議に思えたりもします。レイニーブルーを観たあとすぐにロザリオの滴を見直すことが出来ないTV版ではむしろ時間時間軸を分けてしまった方がかえって違和感が無いように思うのはわたしだけでしょうか?。
もちろん原作の方は同時期に起きていることがおもしろさであることは認めますし,作者がしっかりと時間軸を設計している事もわかるのですが,原作の方はむしろマリア祭から夏に至る天気の悪いこの時期に三薔薇のエピソードを押し込むために,こういう設計をしたような気もします。アニメにおいては,アニメで永遠に春が続く…とかいうのはよくあることですし(笑),梅雨時のエピソードがやたら多いのは問題ないかと…。
まぁそれでもスタッフにはせめて祐巳のリボンを合わせるという遊び心は残して欲しかったな…とは思ったりもしますが…。
マリア様がみてるの時間軸についてはマリみてTTさんの「マリみてTT:二年目:マリア祭後、夏休み前」をみるとよくわかります。とはいえこの表,アニメ版の最終回まで書かれているので,原作未読の方は,アニメが終わるまでみないことをお薦めします。
[追記]
上で,「我慢できなくて」というのは,もちろん「レイニー止め」にです。…っていうか単にリンク先がおもしろかったので,貼りたかっただけともいう(笑)…。