たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

ノエイン もうひとりの君へ 全体を通して

DVDに焼くために最初の数話をみたりもしてますが,そろそろ作品全体の感想をば。
間違いなく今期一番ストーリ的におもしろい作品でした。作画の独自感も非常に好感が持てます。ですが,実は始まる前に公式トップページのハルカとユウの絵を観たときは,イマイチ気が乗らなかったのでした(^^;)…。なんかこの作品始まった時期が若干遅かったせいで,うまく一話から観れたという…。気が乗らなかったのに観たのは,公式で設定が複雑そう…と思ったからかな?…。当時は木曜はローゼンとか舞乙とかもあって,ダメならすぐ切ろうか…とは思ってたのですが,実際に見出したら話の難解さに引かれました。というかファンタジックチルドレンも好きだったので…そっち系で…。実際はファンチルとはずいぶん違う系統の話…というか結局は少年の成長,少女の初恋っていう話ですけど(笑)。
よくよく考えると,ユウの物語りだったようです。それはもちろんカラスとノエインも含めるわけで。だって3人*1も出てくるし(笑)。ハルカも主人公ですが,ハルカははじめから最後までぶれない。それに対して,ユウは大きく成長した…って事でしょう。もっともハルカもヒロインらしく,ラクリマに行ったりシャングリラに行ったりと大活躍ですが。
序盤を見直していると,ユウと母親のグダグダが実に9話まで続いていることに驚きます。ユウと母親の話に9話もさいてるんだ…って。公式ページでシャングリラとラクリマの戦い…みたいのを期待していたのが,全然話が進まず,ハラハラしたものです(笑)。その後ラクリマ…そしてノエインが話に絡んできますが,基本的に仲よし五人組で話を組み立てるためか,函館から大きく舞台を移すことは無かったですね。この辺も意外でした。
ユウの物語りと書きましたが,裏の主人公はもちろんアトリ(笑)。そして裏の萌えキャラはトビでしょう。アトリは最初破壊主義者として現われ,カラスに敗れた後は,癒しキャラに(笑),そして最後は正義の味方と,物凄い変化をしました。トビは愛敬を振り撒き,また説明役として話を整理していたと思います。大人がほとんど話に絡まない…というわけでも,実はかなりキャラの役割が整理されている気もします。
ちょっと考えると,函館のユウ達がカラス達にあってるとすると,ノエインであるユウが17歳でハルカを失うことに無防備であったことが説明がつかないので,シャングリラは現在が繋がってる未来では無いのかも知れません。そういう意味ではユウがノエインに「おまえじゃない」と言ったのは正解で,シャングリラはバッドエンド:-p。ラクリマはわかりません。カラスが過去に自分に会っている記憶があるかどうかは描かれてませんからわかりません。ただ,シャングリラに来たイサミ達がノエインに見せられた未来ではフクロウと同じ傷を負ったりしてるので,もしかしたらラクリマは今の未来のひとつかもしれません。ラクリマのハルカがすんなり生け贄になってる事からも,ラクリマのハルカとユウは12歳の時にカラス達にあってるかも知れないので。
というわけで,いろいろと想像が脹らむいいお話でした。設定のうまさを生かしたし,クオリティも高かった。出来ればこういう作品をせめて平日の夕方にでも放送すれば,小学生には難解でしょうが,中高生にはおもしろく映り,昨今の理系離れに歯止めがかけられたかも知れないと思うと(笑)残念です。

*1:もちろん,ノエインとカラスと函館のユウ