たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない

昨年末に終わったTVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』の続編。放送の当初から映画の製作は告知されており,TVの最終回で,おそらく残った謎が映画で語られることは予想できた。ただ,TV自体は比較的きれいに終わっており,あのね商法という感じはしなかった。とはいえ,6月に映画公開が始まるも,上映館が少なく九州では博多の1館。そのくせTVCMは打ってるしTVの再放送もやってるしで,どういうプロモーションだよとは思っていたのだけど,夏休みに入りようやく他の地方都市でも上映が始まった。ということでようやく見れたのだけど,まだ上映が始まってない地方も多い。なんかこういうタイミング合わせるのって難しいんですねぇ。ということで見てない人も多いかと思い,以降はネタバレします,と告知。






かえでが消え花楓が戻ってきた咲太の家にクリスマスも近いある日,大人の翔子さんが現れ泊めてくれという。麻衣はトンデモナイ,と悶着あったのち,結局麻衣も一緒に泊まることになる。一方中学生の翔子ちゃんは心臓が悪く入院してることが判明。体調が悪いらしく咲太は毎日の様に見舞いに行く,しかし容体はどんどん悪くなる。大人の翔子は,中学生の翔子が咲太の心臓を移植され健康と取り戻した未来の翔子だった。咲太は来たるクリスマスに事故で亡くなることになっていた。そのことに気づいた咲太は,そのことを回避していいのだろうか?と迷う。そうして迎えたクリスマス,咲太を助けるため麻衣が死んでしまう。こんな結末は許せないと,咲太は再び過去に戻り,結局クリスマスには咲太も麻衣も死なずに済む。しかしそのままだと翔子も助からない。しかし別のことで翔子は助かる,という話。
予告などを見ていた時に翔子の話で翔子がヒロインなのだろうなと思っていたのだけど,意外に麻衣がヒロインで,麻衣の咲太への愛情が全編に感じられとても良かった。この子すごい彼女だよなぁと思う。まぁ咲太も結構スーパーマンだと思うけど。
それでも翔子の存在感もすごくて,こういうダブルヒロインで三角関係の話なんだけど,麻衣も翔子を否定できないとか複雑なものってなかなか見ない。いや,こんないい状況ないよな。
それにしても翔子が自分の心臓を移植すれば助かるという未来が見えて,それで自分が事故で死ぬことを肯定できるかというと,いや,難しいでしょ?と思う。家族や恋人ならまだあり得るが,咲太にとって翔子は仲のいい知り合いでしかない。かといって,見殺しするのも心苦しいという,アンバランスゆえに選びづらいという選択を突きつけられている。まぁでもそれで麻衣が死んだら元も子もないよね,というわけである。
最終的に翔子が助かったくだりは,あまり詳しく描かれなかった。年上の翔子と中学生の咲太は出会わなかったのだろうか?。かえではどうなった?。どうして咲太と麻衣はであったのだろうか?,カオスの矯正だろうか。
最後の二人のセリフは余計だなぁ,なかった方が良かったのでは?とも思ったのだけど,Wkikiを見ると,どうも二人とも記憶が戻るのは原作通りらしい。だったら翔子はまた咲太に恋をするよねぇ。
基本的には麻衣と翔子の話だろうけど,映画らしく他のヒロイン達もそれなりに見せ場を作ってもらっていた。朋絵がいい役割だったと言いたいけど,この子もちょっと不遇だよなぁと思う。あと麻衣の母親が出てきてこれは意外だった。
TVシリーズを見てないとまるで話がわからないつくりだったがTVシリーズを見てるととても楽しめる。TVシリーズの延長の様だけど,ちょっと映画なりの豪華さや過激さもあった。ただ所々作画が乱れたところもあった。
原作はまだストックがある様だけど,話的にはきれいに終わり,このままでもいいんじゃないかな。麻衣さんがヒロインであることが明確で今回は何かと咲太に感情をあらわにする姿がとても可愛かった。良かったです。