感想の続き。
昨日からいろいろ考えましたが,このゲーム,やっぱり従来から高橋氏が言っていたことが具体的に作り込まれているのだと思います。つまり現在巷に氾濫しているゲームのパターンから外れたものを作ろうとしたってことです。
一つは女性像。明らかに萌えません(笑)。逆にいうと巷のゲームに出てくる,とことん都合が良いキャラにはなってません。つまり現代的でリアルな女の子が書かれていると思います。特に沙耶とか…。実際最近の女子高生とか「うぜぇ」とか「はぁ?」「意味わかんない」とかしか言いそうにありません。彼女に萌えられれば現実の女子高生でも大丈夫です(笑)。彼女に比べると倫や蛍は男性に多少都合がいいキャラになってますが,それでも倫は必要以上に主人公にこびら無いし,蛍はその悩んでいる内面が結構描かれているので,行動に説得性があります。ヒロインである八重が一番,現実にいそうも無い…,逆を言うとゲームにありがちな女性ですが,それでも萌え要素を減らすことによりリアリティを増している気がします。
あと,雑魚キャラの内面について。昨日,描きすぎと書きましたが,結局のところそれは最初にそれぞれのキャラに対して作り込みをした結果でしょう。プレイムのページの説明*1にあったように,最初にそれぞれのキャラに対して結構な設定(作り込み)をやっているように思います。まぁだからといって,それを書いちゃうのがエンタテイメントとしていいのかどうかはわかりませんが。
そう考えると,このゲームがやろうとしていたのはまさにリアライズ,つまり現実化ではないか?と思います。今まであるゲームがあまりにも虚構化されているのに対して,それをもっと現実的に引き戻そうとしているように思います。ある意味このゲームは,従来のギャルゲーをやり込んでいる人より,漫画や小説とかしか接していない人に受け入れられるかも知れません。
ただ,ちょっとやっぱり最後シーンのシナリオの作り込みに不満があります。なんどもやれば意味は想像できますが,でももう少し八重と亮のやり取りがあっても良かったんではないでしょうか?。なぜあれじゃ亮が八重にパワーを返して,かつ一緒に炎に包まれる気になったのか?…が良くわかりません。
今回,このゲームが受けて,新しい流れができるとおもしろいとは思いますが…。
あと,音楽とシステムにはちょっと不満があるんですが,それは新しいメーカだから資金面でしょうがなかったのかなぁ…と思ったりもしてます。成功して資金が集まれば,その辺は幾らでも解決するでしょうし…。