たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

Get Ride! アムドライバー 51話 (最終回)

  • ニルギース,ジェナスを助けて行方不明。
  • ガンザルディアボーン
  • みんな生きてた。
  • シャシャはニルギースを探してどこかへ。

シャシャが消えたのは,セラとラグナがああいう目にあって,ジェナスだけラブラブ…ってわけにはいかないからでしょうか?(笑)。
まぁ,それはいいとして,感想に乗り遅れたので,シリーズ全体の感想を。
始まった当初,戦いを売り物にスター気取りのキャラクタ達,タイアップ製品を露骨に売り込む宣伝コーナ,それらにクラクラし,呆れるばかりか(こういう事をいう大人にはなりたくなかったのですが^^;)「教育上良くない」とすら思ってしまいました(苦笑)。しかしそれこそがこの作品の仕掛けであり,その茶番がまさに茶番である事がこの作品のメッセージでありました。
しかし,自分達と違うところに仮想敵国を作ったり具体的に悪の国を作り,そこに攻撃し,それを英雄視することにより国内の不満を封じ込めることも,また一人の独裁者が神の様に振る舞い国を押さえ込むことも,現実の世界では実際に行われていることです。そうい意味でいうと,ジェナス達により,見せ物の戦争という茶番を明らかにしたり,ニルギースという独裁者をつぶしたことというのは,政策・統治というものを相対化するという点では,単なるエンターティメントの枠を越えて子供達には重要なメッセージを伝えていたと思います。
そう思うと,全体に通して流れていた主人公達の軽口も,グッズの売り込みのようなメカ紹介も,もともとも重たいメッセージにつぶされずに子供達が番組についてくるための工夫でありスタッフの深さを感じます。アムドライバーは等身大のヒーローであり,当初はロボットと戦っていたため,わたしはキャシャーンを思い出したりしたのですが,キャシャーンも幼少の頃にかっこ良さでみてましたが,大人になるとそのメッセージ性の方が思い出されます。そういう意味ではエンターティメントの仮面をかぶらせて,メッセージを伝えていくのは有効な手段なのでしょう。
今期1クールアニメが軒並失敗しているところを見ると,逆にこの作品には1年間やり続ける力を感じました。終盤の王道の展開が,これまでのキャラの成長と積み重ねにより非常に厚いものになっていた気がします。グッズの宣伝も一年間番組を続けるために必要なことであり,いろんな意味を含めてすべてスタッフの計算通りだった気がします。
子供向けでありながら,単なる娯楽で終わらなかった名作なのではないでしょうか?(子供向けアニメあんまり見ないので良くわかりませんが)。