たろぁーるの日記

たろぁーる氏が書いているぶろぐ。主にアニメとかマンガとかテレビの感想と一人言。ネタバレ結構あります。

プラスティック・メモリーズ 13話 (最終回)

アイラの最後の日,ツカサとアイラはいつも通り会社に行くが,追い出されたので,遊園地で一日を過ごす。そして最後に観覧車に乗りアイラは眠りにつく…という話。
丁寧に描かれていて,良かった。あと職場のみんなの思いやりも優しくて暖かい気持ちになった。アイラがいなくなった後研修に行き,帰ってきたツカサが出会った新しいパートナーはアイラなのか,そうでないのかは明らかにされなかった。というか,その選択はツカサにあったはずだが,ツカサが同意書にどう書いたのかも描かれなかった。そこは曖昧にしたいという制作の意図もわかるけど,少なくともツカサがそれを苦悩するところを描いて欲しかったと思う。
全体を通して。
基本的には余命がはっきりしている相手との恋の話。個人的にそのようなことを自分の事として考えたことがある自分としては,安易に描かれるのが嫌いなジャンルなので,ちょっと抵抗があった。結局のところアンドロイドである必要があったのだろうか?という疑問は残る。病人だとダメだったの?,病人だと死に際がこんなに綺麗にならないから?…その辺は良くわからない。
そもそもギフティアという設定がいろいろと府に落ちなかった。人型の奉仕ロボットというのはわかるのだけど,職場のメンバーがほとんど異性でペアを組んでいたり,ギフティアを親代わりとして育った子供がいたりすることから,単なる奉仕ロボットではなく家族としての役割をしているように思う。ということは,同世代同士では恋人になっているケースもたくさんあるはずだし,そういう機能もついている…ってことなんだろう。ターミナルサービスのペアも異性ながら一緒に住むことが推奨されているってことは,恋人どうしとなって仕事をすることを期待されているってことなんだろうか。…ってことはこの世界って人間同士の夫婦や親子ってどうなっているんだろう?。子供はどうやって作っているんだろう?。もしかして,選ばれた遺伝子同士でしか子供を作ることを許されておらず,そして,それも人工授精とかで作られていて,それゆえに家族を形成するためにギフティアというものがあるんではないか?といういびつな世界を想像してしまった。それでいて寿命が10年というのも奇異な気がする。
そういう設定上の引っかかりは多々あったのだけど,作品自体はとにかくアイラを可愛く描くことに注力されており,彼女に感情移入し,最後に切なくなるには十分であった。可愛い女の子を愛でるだけの作品って最近は興味を失っていたのだけど,ある意味設定への不満とキャラの愛らしさが,私の興味をたきつけていたのだと思うと,うまい策略だったのかもしれない。